
幸せそうなひとを
幸福感で満たされながら
そっと見ながらそばにいるのがいい
それ以上も以下もなく
少し無重力のまま
寒さが際立ち
お腹と背中にカイロを貼るも腹痛は収まらず
病的な面持ちで パソコンを見てる
世の中がよく分からないがあまり知りたくもないみたい
なぜか自分の生にいっぱいだし、そうでもなくぼうっと昼寝もする
いざとなったら動けばいい
そう言いながら季節が何度も過ぎていくかもしれないし、もう記憶がない
自分の行動のために
どこかに犠牲やシワ寄せがゆき
それを横目にごめんなさいと思いながら
旅をする
本当は感謝している
いつかお土産を
早くお土産を
ああ、まぼろしだった
すべては夢
すべては愛
一瞬の酩酊にうつつを抜かし
一瞬の夢を見ていた
ああ、いつになったら
シンクのえび
ぼかしたチーク
器のぶつかる音
ぼうっとする頭
自転車のベル
来ない電車
うつろうつろ
生活が断片的に
写真や映画のひとこまみたいに
刻まれる
忘れたくないな
最終電車を降りて、家まで歩く
ほっとしたような
幸福感で満たされているような
疲れているような
ぱっと夜空を眺めて
ため息ひとつ
目の前に自転車が通る
同じように夜空を眺める
おんなじだ
嬉しくなる
案外みんな思うことは似ている
共有できることも
たくさんある